仙台うみの杜水族館で考えるフラッシュ撮影

お盆からだいぶ経ってしまったのですが、色々な事情がありお盆の時に訪れた仙台うみの杜水族館について書きます。

ふとアクアパーク、サンシャインと水族館をハシゴしてたら思ったのです。

「そうだ、仙台に行こう」

ってことで、仙台うみの杜水族館に行ってきました。ヨシキリザメの子供という超可愛いかつ超貴重なサメ展示があるにも関わらず、自分が行かないのも変な話だと思い、翌日朝に新幹線でいざ仙台へ。

もちろんお目当てはこの子です。ヨシキリザメ!!!

ヨシキリザメ(学名:Prionace glauca)は、サメで美人コンテストをしたら間違いなく神セブンに入るであろうサメです。背中はご覧の通り美しい青色で、スマートな体型と長い吻がカッコよく、そのくせ目がクリクリしていて可愛らしい、サメ好きの間でもかなり人気の高いサメです。

上から光が当たった時のヨシキリザメの輝きは実に素晴らしいです。

 

さて、初めて訪れたのですが、思っていた以上に広く展示も多いので、予想していた以上に楽しめました。

大水槽のアカシュモクザメ。ガラスが綺麗なのでiPhoneでもきれいに撮れました。

 

ナヌカザメの正面顔。やっぱり正面から見るサメの顔は可愛いですね。

そして、上野の深海展でオンデンザメの液浸標本が展示されていますが、仙台うみの杜水族館ではこんなものを見つけました。

 

オンデンザメの冷凍標本。これ、触っているのはマナー違反じゃないですよ。本当にお触りOKです。にしても、冷気をかけながらむき出しの展示とは恐れ入りました・・・。

皮歯をドアップで撮影。結構ざらざらしています。

ちなみに、せっかくなのでこの子も撮影してきました。

はい、チョウザメです。

僕のブログ読んでいる方は当にご存知かもしれませんが、チョウザメはサメじゃないですからね。もう一度言います。チョウザメはサメじゃないですからね。

 

はるばる遠くまで来たので普段あんまり観ないイルカショーも観ました。

ショーの待ち時間にボールでイルカ。

 

イルカライダー!カッコいいですね。同じことをサメでやってみたいかも(笑)。

ショーの終盤、アシカの水のかけ方が露骨すぎて笑いましたwww
まさかのホース直接持つんかい・・・。

 

さて、こうして展示を楽しんでいたのですが、ちょっと気になる点が・・・。

それが、水族館でのフラッシュ撮影

前々から気になってはいたのですが、あえてここで取り上げます。と言うのも、仙台うみの杜水族館では看板だけでなく館内アナウンスでフラッシュ撮影をご遠慮いただくように呼び掛けています。一方、以前美ら海水族館でマグロがガラスに激突し、それがフラッシュ撮影のせいだと炎上騒ぎになりましたが、あれはデマだとかいう話も流れました。

ヨシキリザメ、マンボウなどが展示されているコーナーになる掲示。

前からこのフラッシュ撮影は気になっており、マナー違反としてたまにイライラもしていたのですが、この機会に少し調べて考察してみました。


実際のところフラッシュ撮影による魚への悪影響はあるのか?ざっと調べましたが、「正直分からないけど、影響する可能性がある」としか今は言えません。

僕の調べ方が悪いのかもしれませんが、「フラッシュ撮影 魚 研究」、「光刺激 魚 論文」などで検索をかけたのですが、水槽越しの光が魚にどの程度影響するのかというアカデミックな資料は見つかりませんでした。

美ら海水族館公式HPの説明によると、同館では生き物へのフラッシュの影響は少ないとし、業務用の強い光の使用でなければ、一部エリアを除きフラッシュ撮影可としています。

引用すると「館内の制限が設けられていないエリアではフラッシュを使ってもかまいません。ビデオライト等、長時間発光するライトについては、ご使用をお控えください。」また、「光による刺激は生物に対して影響を与えることがあります。当館では、フラッシュ光がアクリル面での反射、および水中透過時に減衰することから、安全性を確認した上でフラッシュ撮影を可能としております(一部の水槽を除く)。」という見解です(原文ママ https://churaumi.okinawa/faq/ )。

まあ、ということでフラッシュ撮影で魚が死ぬようなことは少ないわけですが、館内でアナウンスしてやめろって言われてる場合にはやめようよ。

さらに言えば、僕は以下の理由で水族館でのフラッシュ撮影は禁止でもいいと思います。

①はっきりとしたことは不明だが影響する可能性はある
②フラッシュ撮影などなくても魚を綺麗に撮影できる

水中というのはただでさえ光の届き方が空気中と違います。まして水族館であればガラスの影響もあるため、どの程度魚が光を感じているのか分かりません。ですが、魚種によっては光刺激に極めて敏感で、そうでない魚も影響がゼロとは言い切れない。特に、来場者のほとんどが魚について大した知識がないため、どのエリアではフラッシュ撮影をしてもダメなのか、館内掲示を見逃すと分からない可能性が高い。また、それまでフラッシュ撮影をしていて、深海魚コーナーに来た時に切り忘れるという事態も起きかねません。

なおかつ、水族館ではフラッシュなしでもいい写真は撮れます。見返すかどうかも分からない思い出用の素人写真であれば、十分なクオリティのものが撮れるはずです。僕はiPhoneとデジカメを使いますが、一度一眼レフを持っている知人と水族館を周ったことがあります。僕たちが撮った写真はどちらもフラッシュなしでかなり綺麗に撮れていました。であれば、フラッシュ撮影をする理由は一切ありません。

遠くからデジカメで撮りましたが、素人レベルなら十分じゃないですか?ダメ(笑)?

 

子供や恋人の顔を綺麗に撮るためにフラッシュ撮影したいという声もあるかもしれませんが、そんなことのために魚の健康に影響を及ぼす可能性のあることをするのであれば、水族館入り口とかオブジェの前で人の写真は撮って欲しいと個人的には思います。生き物好きのわがままでしょうか。

ちなみに、こういう記事を書くと、「マナーをわきまえない中国人や韓国人が~」とかすぐに他国の方を侮辱したがるエセ愛国者のバカがたまにいるので一応補足しておくと、フラッシュ撮影している人には日本人が結構います。外国人の方もいますが、別に国籍に偏りはないし、僕が注意したらすごく素直に聞いてくれました。

もっとも、水族館側としてはなかなか注意しづらいし、そんなことに人を割けない事情もあるので、水族館側にフラッシュ撮影禁止を徹底させるわけにもいきません。僕たちが賢い消費者になっていく方がいいでしょう。こういうところから自主的に社会の問題に向き合う姿勢を培うことができます。

親御さんの皆さんは子供にカメラを渡して練習させるとき、周りに割と聞こえる声で「フラッシュつけると魚がビックリするかも(「かも」を忘れずに)しれないから、フラッシュはオフにしようね」と言い聞かせましょう。女性の皆さんは彼氏がフラッシュ撮影しようものなら「マジあり得ないからやめて」とはっきり言いましょう。

一部では「魚に影響のないフラッシュ撮影を禁止にするムードを作るとフラッシュ撮影をする人が批判されたりするからよくない」とか言う人がいますが、そもそも魚を撮るのに水族館ではフラッシュ撮影は不要です。「断言はできないが影響がでる可能性はある」の「断言はできないが」を忘れないように賢い僕たちが気を付けていれば何の問題もないはずです。

読者の皆さんには、生き物のことを第一に考えて水族館を楽しんで頂きたいと思いますし、そういう考えが波及して欲しいと心から望んでいます。

お読みいただきありがとうございました。
それではまた次回宜しくお願いします!

 

【Writer Profile】
自称サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。
2016年から現在の肩書を使って活動。社会人として普通に働きながら、
サメ関連イベント参加、水族館巡り、水族館ボランティアなどの活動を通して
サメについて学び、サメ、環境、水産、動物倫理などの分野で情報発信を行う。

Facebook: https://www.facebook.com/rikiya.mori.50
Twitter: https://twitter.com/shark_sociology
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCj5O8own7uD_kXbjOcI4TOQ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です