独立しなくたって別にいいじゃん 仕事とも趣味とも少し違う「活動」というカテゴリー

僕が発信する内容はサメの生態やサメと人間の関り、派生して動物倫理や環境保護、環境教育的な物がメインですが、登壇やイベントゲストとしてお声がけいただくときの誘い文句として「社会人で働きながら活動しているRickyの話を聞かせたい」というのが割とあります。

「サメや自然よりも興味あるのそっちかーい」という多少の残念さもありますが、そうした話に需要があるならもっと広めていきたいし、そうした結果僕に協力してくれる人や、そうでなくとも面白い人がこの世に増えれば楽しいので、今回はそんなことを書いてみます。

目次:
【ソーシャルドリコンでの宣言を一部撤回します】
【『ストックビジネス』の考え方】
【キンコン西野さん流革命を準備する 信用の貯蓄】
【意識高い系や超人に憧れるのもほどほどに】

 

【ソーシャルドリコンでの宣言を一部撤回します】
会社の上司や同僚が読む可能性があったのでブログには書いていませんでしたが、僕は2017年9月に登壇した第3回ソーシャルドリームコンテストというイベントで「自称を捨てて学者になる」という宣言をしました。早い話が、会社辞めて然るべき研究機関に所属して本物の学者になると言ったわけです。

しかし、色々調べて色々考えて、これはやめるか、やるとしても結構先延ばしにすることに決めました。

大学院進学を考えてお世話になっている方に話を聞いたり自分なりにネットで調べたりしたのですが、研究するなら「どんな研究室に入って何をするか」が重要であり、そこで専門としてやるには、現在の僕の興味関心はあまりにも広い。非サメ好きの方は「サメ」だけでニッチに感じると思いますが、サメの分類、生殖、分布・資源数の調査など分かれ道は色々あり、保護条約や肉の利用方法など文化系まで視野を広げれば選択肢がありすぎます。4~6年かけてかじりながらベストな分野を模索できる大学生期間があるならまだしも、今の自分は絞りたくない。そもそも絞るのが正しいのか。そんなこともあり、研究職への道はいったん脇に置くことにしました。

一度宣言したことを撤回するのは逃げのように思う人もいるかもしれませんが、僕から言わせれば過去にした自身の言動に縛られて賢い選択をしない方が応援してくれる人に申し訳ないと思います。

ただ、「研究機関に所属したり、ジャーナリストになって本職にしない限り大した成果あげられないよ」という声もあるかもしれません。これについてはこの後答えていきます。

 

【『ストックビジネス』の考え方】
僕が好きな書店というかブックカフェで、天狼院書店というお店があります。東京に住んでいたころは池袋に用事があるたびに通っていました。元々沼口麻子さんのサメ談話会も天狼院書店の友人が紹介してくれたことがきっかけ知りました。

その天狼院書店でお勧めされたのが、『ストックビジネスの教科書』という本です。ストックビジネスとは以下の条件を満たすビジネスです。

①継続的にお金が入る
②売ることができる

例えば、美味いラーメンのレシピと独特のサービスで人気が出た店がフランチャイズ化をして、その権利としてロイヤリティ料を加盟店からもらえば、定期的にお金が入るしフランチャイズの権利を売ることもできるのでストックビジネスです。逆に、食べログ1位の超人気ラーメンが毎日行列で「継続的にお金が入ることが間違いなし」って言えたとしても、②は満たせませんし、悪天候などでお客がたまたま来なければ①も満たせないのでストックビジネスではありません。

誤解しないでいただきたいのが、ストックビジネスは意識低い系やネットワーカーが夢見る不労所得とは少し違うということです。カリスマ性やブラックな働き方でなんとか収益を繋げ繋げ、繋げ続けないと収入が入ってこないというものをフロービジネスとこの本では呼びます。ストックビジネスとは定期的に入るお金で事業を安定させ、新しいフロービジネスに挑戦しても大丈夫なように基盤を整えるためのものです。そのフロービジネスもやがてストック化すればさらに基盤が安定します。『ストックビジネスの教科書』はストック化の重要性を主張していますが、ストック化したビジネスには「チューニング」という取り組みで改善することが欠かせないとも述べていて「これさえあればサボってOK」という話ではありません。

『ストックビジネスの教科書』ではストック性の高いビジネスの特徴やタイプ、具体的なビジネスの作り方などが紹介されていますが、その中で興味を引いたのが「給料をストックとして見なす」という考え方です。

給料はもちろんストックではありません。最低限の仕事をしていれば入ってくるという意味では①を満たしていますが、売ることはできないため②は満たしません。

ですが、『ストックビジネスの教科書』には以下のように書いています。

「給料で生活を賄って、新しいビジネスに挑戦してみる。そして、それが大きくなり、安定的な収益がもたらすことができるとわかれば、これをしっかりと「ストック化」して、やがて、給料という「補助輪」なしでも運転できる状態にする。こうすることによって、安全な独立起業をすることができます。」

僕の活動はビジネスですらないのでストックビジネスの考えとは少し違いますが、ヒントは得ています。給料という安定した収入源があるからこそ今の活動は続けられています。毎月15日(僕の給料日)にだいたいいくら入るという安心感があるから遠方の水族館を気軽に訪れたりサメイベントで派手にお金を使ったり(サメ仲間の高校生に「爆買い」と言われました笑)月に万単位のお金を書籍代に充てることができます。「明日の食費も手に入るか分からない」なんて状況では収益を上げる活動かどうかを毎回考える必要があり、学ぶべきことか、世に伝えるべきことかを基準に考えられなくなります。少なくとも今の僕には受け入れがたい事態です。

よく「好きなことで稼いでいけるのは羨ましい」と言いますが、裏を返せば「好きなことをお金にしなければならない」ということです。お金にしたくないわけではないですが、お金にならなそうなこと、少なくとも短期では一銭も生まない取り組みも僕は続けたいので、給料というストック的なものがあるのは、勢いでフリーランスになった人に対して強みだと思っています。

 

【キンコン西野さん流革命を準備する 信用の貯蓄】
僕が最近気に入ったもう一冊の本で『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』という本があります。お笑い芸人のキングコング西野さんが書いた本です。

話題の本なので読んだ方も多いと思いますが、この本の中のお金の定義が面白い。

西野さん曰く、お金は信用を数値化したものだそうです。西野さんは一般のテレビ視聴者やお笑いタレントの中では好感度は低いそうですが、信用を高めることに尽力したため、ダイレクト課金者や西野さんを応援する人(≠西野さんを知る人)を増やし、クラウドファンディングで驚異的な支援額を得ることができた。かなりざっくり言うとこんな感じです(実際はいろいろ絡み合って面白いのでマジ読んでください)。

今の僕は、サメをビジネスにするにはあまりに信用度が低い。しかし、着実に貯めてきています。明らかに僕とFBもTwitterもつながっていない人が僕のHPを読んでくれていますし、投稿してからだいぶたったYoutube動画や他のSNSでシェアしていない動画がいつの間にか再生されていたりと、ほんの少しずつですが、サメ関連の僕の活動が広まりつつあります。少しずつですが、活動やプレゼン、ゲストなどのご依頼も頂いております。

僕の信用が今の活動で十分溜まった時、僕は書籍を出版したり、イベントを企画したりするつもりです。もし将来、億単位で信用が貯まれば、僕は西野さんに便乗してウォルト・ディズニーを倒すつもりです。兆単位で信用が貯まれば、僕は遠方のサメマニアも全員年パスを買いたくなる最強のサメ水族館を設立します。

 

【意識高い系や超人に憧れるのもほどほどに】
独立、起業、フリーランス・・・。これらの言葉を聞くとどんなイメージが湧くでしょうか。「すごい!」、「勇気ある!」でしょうか。あるいは「自由だ」、「やりたいことできる!」でしょうか。はたまた、「自分には無理だ」でしょうか。

僕にはフリーランスでイベンターやったり、コンサルやコーチングやったりする友人がいますし、ネットワーカーのランクが上のも下のも会ってきました。同期で一番優秀だった起業志望が僕の上司になったりしました。イベントで金を稼ぐ人もいれば、会社員しながら非営利イベントを運営する方々にもお世話になっています。店の経営やっている若者や何やってんのかよくわかんないけどお金は沢山持っているちょっと怪しい人たちと飲んだりしています。仕事に生きがい感じていないけど可愛い彼女がいて幸せそうな友人やサメグッズ以外どこに金かけているのか時々不安になるコレクターや、村の村長はじめちゃった友人もいます。

そんな中で思うのは、「やりたいことやって楽しく過ごす=独立や起業しかない」というのは大間違いということ。自分の実力やライフスタイル、儲けるってどんなことか、自分のやりたいことはマネタイズできるのか、仕事だけでなく自分の生活で何が大事なのか、ちゃんと考えた方がいい。その中でサラリーマンとして生きて空いた時間でやりたいことやる選択肢の方が合っていると分かる場合もあります。起業もフリーランスも挑戦している人が多いというだけで誰でも簡単にできるわけではないです。

「本気ならそれ一本で生きろ」、「仕事やりながらとかガチじゃないよね」という突っ込みは聞く必要がないです。キングコング西野さんは『革命のファンファーレ』の中でこう述べています。

「僕は去年、『えんとつ町のプペル』という絵本を発表したんだけれど、この作品の制作に費やした時間は4年半だ。これは、芸人としての収入があったから可能だったわけで、絵本作家一本で活動していたら、4年半も収入が途絶えてしまうような作品の制作には手を出すことができない」

何かと並行したり、別に本業を持ちながらやることが、必ず作品の質の低さや本人のやる気の低さを意味しないことが分かると思います。

そもそも、『多動力』でホリエモンこと堀江貴文さんも言う通り、「この道一本で食っていく」というのは不合理です。よほどの大天才か世の中のブームそのものを作りだせる神様みたいな奴でない限り、無理でしょう。これは最近の現象のようによく語られますが、昔からあったことです。例えば、ゲーム業界で有名な任天堂はかつて花札の会社でした。もし仮に任天堂が「花札こそ最強だ!花札で食っていく!一点集中こそ大事だ!」!とかほざいていたとしたら、今頃ここまでの力は持っていなかったでしょう。

ちなみに、一つのことに集中してひらすらに努力をして成果をあげるひとの代表としてよく紹介されるのはイチロー選手ですが、そんなイチロー選手も『古畑任三郎』というサスペンスドラマの「フェアな殺人者」というエピソードで犯人役で出演しています(しかも本人役)。CMにも出ています。イチローさんだって野球で活躍しまくっているから一般の人の目にあまり映っていないだけで、きっといろいろなことに関心があってマルチに活躍する力をもっているのだと思います。

長くなりましたが、古い自己啓発や超人的な起業家に影響されて「やりたいことで生きていくためには起業しなきゃ」、「一点集中こそ成功のカギだ」とかいきなり考えなくても、楽しく活動できます。起業していないからこそやれる活動の幅もあると僕は思っています。

ただ、「サメや自然保護について面白いことをやるための資金稼ぎとして収益を上げる何かがしたい」や「お金払うから講演してくれ」みたいなお声は大歓迎ですので、それはそれで誘ってくださいね(笑)

長くなりましたが、今回は以上です。ありがとうございました。

 

【参考文献】
大竹啓裕 『ストックビジネスの教科書』2015年 p100
西野亮廣 『革命のファンファーレ 現代お金と広告』2017年 p7~8
堀江貴文 『多動力』2017年 p30~35

 

 

【Writer Profile】
自称サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。
2016年から現在の肩書を使って活動。社会人として普通に働きながら、
サメ関連イベント参加、水族館巡り、水族館ボランティアなどの活動を通して
サメについて学び、サメ、環境、水産、動物倫理などの分野で情報発信を行う。

Youtubeでの動画配信や、第3回ソーシャルドリームコンテスト、もうやん文京などプレゼンイベントで登壇。
今後、書籍の出版など活動の幅を広げていく予定。

 

Facebook: https://www.facebook.com/rikiya.mori.50
Twitter: https://twitter.com/shark_sociology
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCj5O8own7uD_kXbjOcI4TOQ

お問い合わせ、質問などはこちら↓
shark.sociology.ricky@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です