ゲームにガチレス! ポケモン(第三世代まで)に自称サメ社会学者が切り込んでみる

以前ポケモンGOと実際のサメを比べて論じた記事を書きましたが、今回は趣向を変えてポケモンそのものについて論じます。

体調が悪くなったり読書スランプに陥ると、たいてい僕はポケモンを始めます。そして、飽きるかラスボス(殿堂入りとかレッド倒すとか)するとやめる。そんな感じです。ちなみに第三世代(ルビサファ、ファイアレッド系まで)限定です。その先分かんないんだもん。

ここのところ読書が滞ってしまい、気分転換にポケモンをやっていて、思ったことが色々あったので、ちょっとガチレスしてみました。

 

目次:
【虫タイプの “進化” が速い】
【ポケモンの進化および生殖について】
【サメハダーは「ぼうぎょ」も高くしてよ】

【むしタイプの進化が速い】
ポケモン詳しくない人が読むことを想定して丁寧に書きますが、ポケモンにはほのお、みず、くさ、むし、エスパーなどのタイプ(属性みたいなもの)があり、その中の「むし」タイプポケモンはしんか(=進化、この場合、レベルの高いポケモンに成長する)するのが速い傾向にあります。

改めて振り返るとこんな感じです。


左がむしタイプポケモン、右側が羊、鳥、馬という動物系ポケモンの進化レベルをグラフにしたものです。むしタイプポケモンは同じ進化段階をするために到達すべきレベルが動物系ポケモンに比べ低く、つまり短い時間でパワーアップできます。

これが何故面白いかと言うと、動物の世界でも昆虫やネズミなど小さな生き物の方が進化の可能性を秘めているからです。小さい生き物の方が寿命が短い分、より短期間で変化した次世代を生み出すことができるため、その遺伝子は変化しつつも続いていいきやすいのです。

ベストセラーである『ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学』を引用します。

「小さいものは一世代の時間が短く、個体数も多いから、短期間に新しいものが突然変異で生まれる確率が高い。(中略)大きいものは、ちょっとした環境の変化はものともせず、長生きできる。これは優れた性質ではあるが、この安定性があだとなり、新しいものを生み出しにくい。大きいと個体数が少ないし、一世代の時間も長いから、ひとたび克服できないような大きな環境の変化に出会うと、新しい変異種を生み出すこともできずに絶滅してしまう。一方、小さいものは、どんどん食べられ、ばたばた死んでいくが、つぎつぎと変異を生みだし、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」という流儀で後継者を残していく」(p15)。

後述するようにポケモンの「しんか」は厳密な意味で「進化」ではありませんしゲーム制作者がどんな意図をもっていたのか知る由もありませんが、虫タイプの「しんか」が速いというのは実際の生き物像にマッチしていると言えるかもしれません。

ただし、ポケモンの進化は多くて2回だけ。虫タイプがもっと進化して最終形態が女王蜂みたいになっていら面白かったのですが、そうはならず、ヘラクロス(カブトムシ系ポケモン)を除く大抵のむしポケモンはヘボイです。残念・・・。

 

【ポケモンの進化および生殖について】
先ほどむしポケモンについて説明する際に「しんか」に触れましたが、ここにもマジレスします。「進化」という言葉の定義を一応確認しますが、本来「進化」とは、有性にしろ無性にしろ世代を経る段階で生き物が変化していくことを言います。なので、ポケモンでいう「しんか」は厳密に言えば「進化」ではなく「変態」です。変態とはもちろん野原しんのすけのことではなく、蛹から蝶に姿を変えるような現象を指します。

ポケモンは卵を産んで繁殖することができるので、例えばブーバー(ほのおタイプ)とルージュラ(こおり・エスパータイプ)がエッチして、できた子供が炎も氷も使えるハイブリッドで、さらにその子も稔性(生殖能力があること。ラバ、レオポンなど異種間雑種の多くは欠如している)を持っていれば、それは進化と言えるかもしれません。しかし、ポケモンでは、そだてや(レベルアップさせてくれる施設の看板を掲げる実質ポケモンのラブホ)に預けても親と同じポケモンかそのしんか前しか生まれてきません。ついでに言えば、ブーバーとルージュラのエッチなど色んな意味で見たくありません。

ちなみに、ポケモンは卵で繁殖するって言ったのですが、よくよく考えるとこれってとてつもないことです。だって、ラッタもゴルバットもオコリザルもみんな卵ってことですよ(ラッタ→ネズミ、ゴルバット→コウモリ、オコリザル→サル)。ハリテヤマに関しては動物と言うかもはや相撲取りなんですが、やっぱり卵。相撲取りが「フンっ!!」とか言って卵産んでるわけです。哺乳類にこれだけ卵を産まれたら、珍獣カモノハシもビックリです(カモノハシは単孔類に分類され哺乳類では例外的に卵を産む)。

アクアワールド大洗水族館の「毒展」に展示されたカモノハシの剥製。

 

【サメハダーは「ぼうぎょ」も高くしてよ】 
サメ好きがポケモンについて語るとき、サメハダーを忘れるわけにはいきません。きょうぼうポケモン、みず・あくタイプ。サメ=怖い・危ないという偏見はポケモンでもちゃ~んと活かされています(嫌味)。ちなみに英語名は「Sharpedo」、サメ魚雷です。なるほど、確かに見た目はそれっぽいですね。

さて、僕としては当然サメハダーを相棒にして四天王も倒したいのですが、これが結構やっかい。なぜなら、サメハダーはクソほどに防御力がない。こうげきととくこう(特殊攻撃力)、すばやさに特化した完全なアタッカーです。それはそれで好きなんですが、攻撃回避と言う選択肢がこちらの努力ではあまり発動できないポケモンの世界では、ここまで防御力が低いのは致命的です(僕が好きなもう一つのゲーム、モンスターファームでは回避力のバロメーターがあるので問題ないのですが・・・)。

では、サメハダーを実際のサメと照らし合わせるとどうか。

サメには500以上の様々な種類がいます。サメハダーはどんなサメに近いでしょうか。サメハダーの特徴である尖った吻先や鋭い三角形の歯は、素早い動きで獲物を捕らえるホホジロザメやアオザメを連想させます。

ですが、ここで引っかかるのはサメハダーの「とくせい」(=特性。タイプや技に関係なく発揮される能力)である「さめはだ」です。さめはだは、直接的な攻撃をしてきた相手ポケモンにダメージを与えることができます。

これは「サメの肌がザラザラしていて荒い」というイメージにマッチしていますが、よくよく考えると納得できない。まず、高速遊泳型のサメの肌はそこまでざらざらしていないことの方が多いです。むしろ、トラザメや深海性のサメの方がザラザラしている印象です。コロザメという底生性のサメの皮はワサビおろしにも使われます。

コロザメの子供です。

まあそうは言ってもサメ肌はザラザラしているので別に相手を傷つける特性ということでもいいのですが、ならばなぜ防御力を高くしてくれなかった・・・。サメの体は小骨がない分肉は切りやすいのですが、肌のせいで解体・解剖の際に結構大変なのです。ポケモンのサメハダーのようにやわではありません。せめてもう少し防御をあげるか、なんか強化技が使えるようにして欲しかったです。

 

さて、ここまで色々言ってきましたが、僕はポケモンが嫌いなわけではないです。ゲームもSF映画も結構好きです。ただその一方で、「スター・ウォーズの最新作に出てきたあの鳥、絶対飛行するのに適した体つきしていないよな」とか、ツッコミ入れながら楽しんでいます。

今回はポケモンでしたが、フィクショナルな世界でツッコミたいことは結構あるので、今後も記事にしていこうと思います。引き続きよろしくお願い致します。

 

【参考文献】
本川達雄『ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学』1992年 p15

 

【Writer Profile】
自称サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。
2016年から現在の肩書を使って活動。社会人として普通に働きながら、
サメ関連イベント参加、水族館巡り、水族館ボランティアなどの活動を通して
サメについて学び、サメ、環境、水産、動物倫理などの分野で情報発信を行う。

Youtubeでの動画配信や、第3回ソーシャルドリームコンテスト、もうやん文京などプレゼンイベントで登壇。今後、書籍の出版など活動の幅を広げていく予定。

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