「このサメは人を食べますか?」という質問を止めよう! 人食いザメという幻想を破壊したい!

「この犬は人を食べる犬ですか?」という質問をあなたが聞いた時、果たしてどのように感じるでしょうか?

恐らくかなり不思議に聞こえるはずです。少なくとも、日常会話で聞くことはほとんどない問いでしょう。

この質問がなぜ不思議なのかを一応解説すると、まずほとんどの犬は人をむやみやたらと襲ったりはしません。次に、犬には多様な品種があり、上の写真のように可愛すぎる小さい犬(ちなみに実家のポメラニアン)と、ドーベルマン、シベリアンハスキー、土佐犬など、襲われればただでは済まなそうな大型で力強い犬を、一緒くたに語ることはできません。

 

ここまで書いたことは至極当然だと思われるのですが、ほぼ同じことが言えるサメについては「このサメは人を食べるサメですか?」と平然と聞かれてしまいます。

もちろん、聞く本人に悪気はないですし、イエス・ノーで答えることも可能です。しかし、その質問の裏には「サメはバンバン人を食べるものだ」という大いなる誤解が存在します。

このブログやYouTubeでたびたび指摘している通り、ほとんどのサメは好んで人を襲うようなことはありません。僕は顔が怖いというだけで人食いザメだと見られがちなシロワニと泳いだことがありますが、全く襲ってくる気配はありませんでしたむしろ、その堂々とした姿にウットリしていました。

野生個体ではないですが、泳ぐシロワニです。歯がむき出しですが、とても温厚なサメです。

さらに言えば、犬の品種には劣りますが、サメの種(こちらはspecies)も500を超えた多様性があります。そもそも人よりも小さいサメ、プランクトンを食べる濾過食のサメなどいますが、人を主要な獲物として食べるサメは皆無であり、「人を襲い、食べる可能性があるサメ」は500種のうちせいぜい3~4種類程度です。

こうしたことを考えると、「このサメは人を食うサメですか?」は「この犬は人を食べる犬ですか?」と同じくらい不思議な質問なわけです。もちろん、犬もサメも人を襲ってくる可能性はありますが、それだけで「人食い」と称するのはいかがなものでしょうか。

僕はサメに対するこうした偏見が少しでも早くなくなることを願っています。この記事を読んでいるあなたにも、「人食いザメ」という虚構を壊すことにご協力いただければ幸いです。

 

※動画でも語ったのでよろしければご視聴ください。

【Writer Profile】
自称サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。2016年から現在の肩書を使って活動。社会人として普通に働きながら、サメ関連イベント参加、水族館巡り、水族館ボランティアなどの活動を通してサメについて学び、サメ、環境、水産、動物倫理などの分野で情報発信を行う。

Youtubeでの動画配信や、第3回ソーシャルドリームコンテスト、もうやん文京などプレゼン・レクチャーイベントで登壇。今後、書籍の出版など活動の幅を広げていく予定。

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