おはヨシキリザメ!サメ社会学者Rickyです!
今回は臨時休館が明けた葛西臨海水族園に行ってきました!
葛西は他の水族館で見られない魚の宝庫ですが、今回の目当てはこの子です!
ヨシキリザメです!見てください!この美しい青の輝きを!そして小さい!可愛いです!
ヨシキリザメは胎生のサメで、胎盤とへその緒を通じて母胎から栄養をもらって赤ちゃんが成長します。産まれたときの大きさは30cm前後なので、この子は産まれてからあまり時間のたっていない赤ちゃんだと思います。
ヨシキリザメは外洋性のサメの中でもかなり数多く生息していると言われています。フカヒレ、練り製品、皮製品に使われる最もポピュラーなサメです。水族館でたまにシャークナゲットなどの名称でサメ肉が販売されていますが、たいていがヨシキリザメです。
そうした「利用」の点では僕たちに馴染みのあるサメですが、長期飼育が難しく、なかなか生きている姿を見ることができません。
ヨシキリザメの体色は死んでから徐々にグレーっぽくなっていきます。つまり、生きて泳いでいる状態でしか、この青色を観ることはできないんです。
今回はクロマグロたちがビュンビュン泳いでいたこともあり結構下の方で泳ぐことが多く写真が撮りづらかったですが(言い訳)、それでも十分にこの子たちの美しさを堪能することができました。
さて、ヨシキリザメも珍しいですが、葛西臨海水族園には他にも珍しい魚が沢山いますので、ちょっと紹介していきます。
最大のゴンベ、ジャイアントホークフィッシュです!岩の上でこちらを見る姿は貫禄ありますね。水槽の主感があります。クダゴンベやオキゴンベなど可愛いサイズの魚が印象的な中で、この子は50cm近くにまで成長します。
縞模様が印象的な美しい魚、オールドワイフです。オーストラリア南部に生息する魚で、展示は非常に珍しいです。
一説には釣り上げたときに歯をこすり合わせて音を出す様子が口うるさい老婆に例えられて名前が付いたとされています。
ポリティカルコレクトネスの議論が盛んな今ではまずつくことがないような名前です笑。
皆さんご存知ですよね。深海のアイドル、ダイオウグソクムシです!
世界で最も大きなダンゴムシとして有名な彼らですが、今回は暗い水槽の奥で3匹固まっていました。なかなか動いてくれず顔が見られない日もありますが、今日はサングラスをかけたような目をこちらに向けてくれていました。
ヨシキリザメと並ぶレアザメのイタチザメです!去年に仲間入りしてから順調に成長しているようです。
吻先がすれてしまっているのが痛々しいですが、以前見たときよりも元気に泳いでいました。このまま長生きしてくれるといいですね(同居魚のスマやシノノメサカタザメが食われないといいですが笑)。
今回はここまでです!葛西の珍しい魚は全部紹介したらキリがないので、行くたびに小出しで紹介していきます。
近日中にヨシキリザメと他の魚たちを紹介する解説動画をYouTubeにアップ予定なのでぜひご覧ください!
引き続きよろしくお願いいたします!
【Writer Profile】
サメ社会学者Ricky
1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。アメリカ合衆国ポートランド州立大学へ留学。
社会人として働きながら、サメの生態や環境問題などについて情報発信。主な発信分野はサメの生態、水産業、動物倫理、進化など。
本HP『World of Sharks』での運営のほか、YouTube動画配信、トーク・プレゼンイベント登壇、水族館ボランティアなどで活動。
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