激レア甲殻類に可愛いサメたち!沼津港深海水族館へ行ってきた!

おはヨシキリザメ!サメ社会学者Rickyです!

先日、静岡に行く用事があったので、沼津港深海水族館に行ってきました!

久しぶりに行ってみたら入り口がだいぶ豪華になっていました(前に来たときは岩とかシーラカンスとかタカアシガニとかなかったはず)。

ほぼ始発で向かい開館してすぐに到着できたので、三密を回避しながらゆとりをもって楽しむことができました。

そんな入り口をリニューアルした沼津港深海水族館の生き物たちを今回紹介していきます!

 

入り口で出迎えてくれたのはアブラボウズ(Erilepis zonifer)です。水深200~1000mという深い海に生息する大型魚で、大きくなると1.5m以上になります。なお、この子は水深約300mで漁獲されたそうです。

アブラボウズという名前は見るからに油がたっぷり入っていそうな名前ですが、実際に彼らの体は40%が脂肪分だと言われています。この油はうきぶくろ代わりなのか、はたまたエネルギー貯蔵庫なのか・・・。深海で暮らす彼らの生き方に関係しているとは思うのですが、僕は分かりません(知っている人がいたら教えて)。

ちなみに、似た名前の魚でアブラソコムツという魚がいます。こちらの魚も油を多く含んでいてなかなかの美味だそうですが、人間が消化できないワックスエステルであるため、食べ過ぎるとオムツがしばらく手放せない生活を余儀なくされます(冗談ではなく本当に勝手に“流れ出します”)。

アブラソコムツ、および同じようにワックスエステルを多く含むバラムツは流通が禁止されていますが、アブラボウズは流通していますし食べ過ぎなければ問題ありません。その味はまさに絶品で、クエに偽装されて出荷されて問題になったこともあります(食品偽装自体は良くないですが、高級魚クエの代わりにされるくらいの旨さだということです)。

 

 

こちらはエクレナマコです。深海生物ではないですが、珍しいので一応取り上げます笑。

写真でもうお分かりだと思いますが、お菓子のエクレアに見た目が似ていることが名前の由来です。オーストラリア近海で発見されたナマコですが、後に沖縄でも確認されています。

 

とんでもなく長い触手をしたエビ、クボエビ(Puerulus angulatus)です。マンガなどで登場したら間違いなく亀仙人とかカリン様のポジションだと思います。

第二触角の根本に発音器があり、ギィギィという音を経てるそうですが、今回聴くことは叶いませんでした・・・。

 

 

こちらはオオヒラアシクモガニ(Platymaia bartschi)です。よく見ると片方のハサミが欠けてしまっていますが、それにしてもすごい見た目です。

前方にあるトゲトゲの脚が特殊な重機みたいでカッコいいですが、詳しい生態が分かっていない生物です。クモガニ科の仲間なので、有名な生物で言うとタカアシガニに近い仲間です。

先ほどのクボエビもそうですが、深海にはまだまだ生態の分かっていない生物が沢山います。彼らの生きた姿を見られる水族館というのはかなり貴重でありがたい存在ですね。

 

 

深海のアイドル、オオグソクムシ( Bathynomus doederleinii)です!この子はもうお馴染みですね!

虫が苦手な人からすればおぞましい見た目なのかもしれませんが、水の中の生物であるためか僕は平気ですね。むしろこのサングラスみたいな複眼や泳ぐときの姿に可愛さを感じます。

 

 

 

可愛いサメちゃんもいました!この子の名前はイズハナトラザメ(Scyliorhinus tokubee)・・・・、ということになっています。

何故こんな言い方になってしまうか?

このサメは1992年に新種「イズハナトラザメ」として記載されましたが、2019年にトラザメ科の分類について別の論文が発表され、その中でイズハナトラザメはトラザメのシノニムであると主張されました。要は、「別種だとされていたけどトラザメと同じ種だった」ということです。

生物学において、学名は一種につき一つです。僕たちサメ好きがトラザメ(Scyliorhinus torazame)のうち白い斑点が多い方を「イズハナトラザメ」という愛称で呼ぶのは問題ありませんが、サメ図鑑や論文ではそうはいきません。イズハナトラザメがトラザメと同種なら、Scyliorhinus torazameに統一しなければいけません。

各該当論文へのアクセスはコチラ↓

後者の論文を正しいとすれば全国に展示されているイズハナトラザメは「トラザメ」として展示すべきですが、現在のところイズハナトラザメは「イズハナトラザメ」として展示されているようです。

いやはや、分類学って難しいですね・・・。

 

 

 

 

沼津港深海水族館には他にもサメがいます。ちょっと眠そうな顔に見えるこのサメはナヌカザメ(Cephaloscyllium umbratile)です。以前に僕の家に届いて卵殻を取り出したサメです。

その時の記事はコチラ↓

ナヌカザメは一般に深海と呼ばれる水深200mよりも浅い場所に現れることもありますが、水深10~18度くらいの冷たい環境を好むためよく深海生物と一緒に展示されることが多いです。

そんなナヌカザメの子供も展示されていました!可愛いですね!

基本的にサメは成魚のミニチュア版が産まれてきますが、少し模様や顔つきが異なる場合があります。ナヌカザメの場合は成魚よりも体に斑点模様が少なく、成長するにつれて増えていきます。

この子は少し黒斑点があるので産まれたばかりというわけではないですが、まだまだ赤ちゃんですね。元気に育ってくれることを願うばかりです。

 

さらにサメと言えばこちらを忘れてはなりません!

メガマウスの剥製です!

今年の7月に展示されたばかりの標本で、全長5m近くの雄でした!

以前にブログで紹介した通りメガマウスは「深海ザメ」と呼ぶには微妙な存在ですが、駿河湾で時折見つかる神秘的なサメであることには違いありません。

沼津港深海水族館と言えばシーラカンスの標本展示が有名ですが、このメガマウスもなかなかの迫力なので、こちらもじっくり観察してみてください!

シーラカンスの標本。この子は紹介するとマジで止まらないので別の記事でじっくり解説します笑。

 

この水族館には珍しい生き物が沢山いますが、キリがないのでこの辺で終えておきます笑。

YouTubeで改めて生き物紹介動画をアップする予定なので、そちらもぜひご覧ください!

 

色々と大変な情勢の中、どう行動するのか迷うこともありますが、できる範囲で生き物の魅力を伝え続けられるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします!

 

 

【Writer Profile】

サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。アメリカ合衆国ポートランド州立大学へ留学。

サメをはじめとする海洋生物の生態や環境問題などについて発信活動を展開。

本HP『World of Sharks』での運営のほか、YouTube動画配信、トーク・プレゼンイベント登壇も行い、サメ解説のライターとしても活動。水族館ボランティアの経験あり。

メールでのお問い合わせ、質問などはコチラ!
shark.sociology.ricky@gmail.com

 

 

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