カピバラはどんな動物?なんで水族館にいるの?

おはヨシキリザメ!サメ社会学者Rickyです!

突然ですが、あなたは何故カピバラが水族館にいるのか、気になったことはないでしょうか?

動物園なら分かりますが、なぜ魚やクジラがいる水族館に陸上に住む哺乳類のカピバラがいるのでしょうか。

今回はそんなところも含め、愛らしいカピバラたちの生態を紹介していきます!

 

目次:
【世界最大のネズミ】
【水辺の生物】
【何を食べている?】
【雄と雌の見分け方】
【実は気性が荒い?】

 

 

【世界最大のネズミ】
そもそもカピバラは何の仲間でしょうか。わりと有名だと思いますが、知らない方のためにお伝えするとネズミの仲間です。

僕たち人間もカピバラも哺乳類というお乳で子供を育てる動物のグループですが、その中でも食肉目(ネコ、クマなど)や鯨偶蹄目(カバ、クジラなど)など色々と細かいグループに分かれています。この中で、カピバラはネズミの仲間であるげっ歯目に分類されます。ちなみに人間はお猿さんの仲間である霊長目です。

カピバラは体が大きいし長い尻尾もないので、ネズミっぽいと思えるかどうか人によって意見が割れそうですが、歯の構造など分類学的特徴が他のネズミの仲間と一致しているのでちゃんとネズミの仲間です。

 

そしてカピバラはそんなげっ歯目の中で世界最大種として知られています。大きさは80cm~1m、体重は50㎏近くにもなります。

もし新宿や渋谷の裏路地に全長1mのネズミが大量に現れたら恐怖だと思いますが、カピバラはそういう「家ネズミ」と呼ばれるネズミたちとはだいぶ異なった生活をしています。

 

 

【水辺の生物】
動物園ならまだしも、カピバラが何で水族館にいるのか疑問に思う人がいるかもしれません。実は野生のカピバラは南米の川や湖、湿地帯の近くに生息しています。そして彼らは水辺の生活に特化した体の構造をしています。

こちらはカピバラの足ですが、よーく見てみてください。指と指の間に泳ぐための水かきがあります。

カピバラはのんびりしたイメージがありますが実は泳ぎが得意で、水の中に長く潜っていることもできます。遊泳能力の高さを生かし、ピラニアやアナコンダが生息する場所でたくましく生きているんです。

さらにカピバラの顔に注目してみると、目・鼻・耳が一直線に並んでいて、どれも顔の上部にあります。これは、水面から自分の姿を極力見せずに周囲を警戒したり息継ぎをしたりするのに適した顔つきです。

カピバラの鼻孔、目、耳は顔の上部に一直線に並んでいる。

水辺で生活する哺乳類はカピバラの他にもカワウソ、カバ、ヌートリアなどがいますが、これらの動物はどれも同じような位置に顔のパーツがあります。これがイルカくらい水中生活に特化すると、鼻の穴を頭の上に持ってくるという結果になります。

同じく水辺にすむ哺乳類のカワウソ。分類学上は離れた存在だが、顔のパーツ配置がカピバラと似ている。

 

イルカは呼吸するための鼻孔に当たる部分が頭のてっぺんにある。

さらに、カピバラはもっさりした毛に覆われていますが、この毛はタワシみたいに硬く、濡れた後も簡単に水を落とせる、乾かしやすい構造をしています。

こうした特徴に注目してみると、彼らが「水族」館にふさわしい水辺の生物だということが分かると思います。カピバラが水族館にいるのにはこういった事情があるのです。

 

 

【何を食べている?】
ネズミの仲間と聞くと色んなものを食べているような印象ですが、カピバラは主に水草などの植物を食べて暮らしています。イネ科の植物が好みのようですが、飼育されている個体だとキャベツ、ニンジン、小松菜、サツマイモなどを食べているみたいです。

さらに、食べ物ではないですが、カピバラは時々枝や石をかじっていることがあります。カピバラの歯は一生伸び続けるため、伸びすぎて餌が食べにくくならないよう、時々自分で削る必要があるようです。

ちなみにカピバラという名前ですが、「草を食べるもの」あるいは「草原の支配者」という草に関係する現地語からきているらしいです。

支配者という顔かは微妙ですが、世界最大のネズミには案外ピッタリな名前かもしれません。

名前の話でもう一個付け加えると、カピバラの和名は鬼天竺鼠と言います。名前だけ見たらオニダルマオコゼとタッグを組んでそうですね笑。

 

 

【雄と雌の見分け方】
動物の性別は、生殖器官を確認しないと見分けが難しい場合と、他の特徴で見分けられる場合があります。

例えばサメの雄雌は交尾器を確認しないと見分けが難しいと思いますが、ライオンはたてがみの有無で簡単に見分けられます。

ライオンの雄。交尾器を確認しなくても雄だと分かる見た目をしている。

では、カピバラはどうでしょうか?ライオンほど見分けやすいわけではないですが、実は雄雌の簡単な見分け方があります。それが頭のこの部分です。

オデコと言うべきか、目と鼻の間に当たる位置にコブのような盛り上がりがありるのが分かりますでしょうか。これがある方がカピバラの雄です。

これは臭い物質を出す器官で、縄張りのマーキングなどに使われます。臭いとかマーキングと聞くとなんかおしっこみたいですが、このコブには「モリージョ」というお洒落な名前が付いています。スペイン語で「小さな丘」という意味だそうです(アヒージョみたいですね)。

ただ、このモリージョの盛り上がりは年齢や個体差で変わるらしく、あまりモリージョが目立たない雄がいたり、雌だと思って引き取った個体の頭からモリージョが盛り上がってきて雄だと分かったり、なんてこともあるらしいです。

 

【実は気性が荒い?】
カピバラはレッサーパンダとかコツメカワウソとはまた違った、なんともいえない可愛さがある人気動物です。皆さんも一度は温泉に浸かっているカピバラの写真とかを見たことがあると思います。

カピバラの原産地は南米の温かい場所なので、寒い地域で飼育されているカピバラはあのように温まる必要があるみたいです(確かに可愛いですが、そもそも暖房のある屋内で飼育してあげて欲しい気もします)。

そんなカピバラは10~20頭の群れを作りますが、その構成は雄一匹と複数の雌、そして子供たちというハーレム型です。

カピバラの子供、生まれたときからほとんど親と変わらない見た目をしています。ぬいぐるみ感がすごくて可愛いですね。そしてこの姿を見ると、確かに同じげっ歯類であるモルモットに近いものを感じます。

カピバラたちは群れ全体でこの可愛い子供たちを守ることがあり、結束は固いように見えますが、時にカピバラは仲間同士で激しく争うことがあります。

実際に二匹のカピバラを飼っていた水族館が、争いが原因で二人を引き離したという事例は聞いたことがありますし、動物園で飼われていたカピバラが兄弟を殺してしまうという事故が実際に起きています。

実際に闘争が原因で死んだカピバラの詳細はコチラ↓

カピバラは確かに可愛いし人間に危害を加えたという話は聞きませんが、家畜化されたイヌやネコと違って野生動物です。

もしカピバラと触れ合う機会があったら、その事実をどうか忘れずに接してほしいなと思います。

 

 

今回は以上です!アクアパーク品川やなかがわ水遊園などではカピバラが泳いでいる姿が見られるので、是非彼らの泳ぎっぷりを観察してみてください!

引き続きよろしくお願いいたします!

 

※今回の記事はYouTubeに投稿した内容をブログ用に加筆修正したものです。YouTubeの方もぜひ応援していただけると嬉しいです。

【Writer Profile】

サメ社会学者Ricky

1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。アメリカ合衆国ポートランド州立大学へ留学。

サメをはじめとする海洋生物の生態や環境問題などについて発信活動を展開。

本HP『World of Sharks』での運営のほか、YouTube動画配信、トーク・プレゼンイベント登壇も行い、サメ解説のライターとしても活動。水族館ボランティアの経験あり。

メールでのお問い合わせ、質問などはコチラ!
shark.sociology.ricky@gmail.com

 

 

 

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