おはヨシキリザメ!サメ社会学者Rickyです!
先日、アクアワールド茨城県大洗水族館に行ってきたという記事を書きましたが、その続きです。
前回の記事はこちら↓
アクアワールド大洗は水槽だけでなく、タッチプールにも可愛いサメたちがいます。
密です笑。
体が明るめの茶色なのがトラザメ、濃いめの茶色でまだら模様があるのがナヌカザメというサメです。
一般には「サメ=人食い」という歪んだイメージが未だに強いですが、トラザメは40cmほど、ナヌカザメも1m前後くらいの大きさで、ご覧のように底の方でじっとしていることが多いです。背中の方を大人しくなでてあげれば、大人しくサメ肌を体験させてくれます。
現在は新型コロナウイルス対策でタッチプールでサメたちに触ることはできませんが、こうして彼らを観察することができます。
そんなサメたちの中に目を引く一匹が・・・!
なんと、トラザメから卵が飛び出しています!
サメには赤ちゃんを直接産む胎生と、卵殻に包まれた状態で産み落とす卵生の2タイプがいますが、トラザメは後者に当たります。絡まった電話コードみたいに見える部分は付着糸と呼ばれ、親はこれを海藻などに巻き付けて卵が流されないようにします。
職員さんによれば、この子は朝の時点で一つ産んでいるとのことでした。
サメの生殖器官はオスもメスも対になっていて、卵生のサメだと一度に2個の卵を産み落とすのですが、この子は一個だけ産んでいたようです。

「これは是非とも産み落とす瞬間を見たい!撮影したい!」と思い、館内を回りつつ様子を見ることにしました。ちなみに、先ほどの写真は12時37分時点のものです。
13時28分ごろ。「もう産んでしまったのか?」と思えるくらい卵全体が飛び出していますが、まだ母胎から完全に出ていません。
14時00分。だいぶ出ていますが、まだ産んでいません。
14時22分。早く産んで欲しい・・・。
15時28分。閉館までに産んでくれるだろうか・・・。
16時24分。そろそろバスの時間だ・・・・。
ということで、ギリギリまで粘ったのですが、結局産む瞬間はおろか産んだかどうかの確認をすることもできませんでした笑。
自然界でもこんなことがあるのか、というのは気になります。卵殻をぶら下げたままというのは母胎としても泳ぎにくいのではないでしょうか。何か産めない事情でもあったのか・・・。
アクアワールド大洗はサメが沢山いますし、高い飼育技術のおかげか、水槽でよく卵を産んでいるようなので、訪れる際はぜひサメの卵を探してみてください!
【Writer Profile】
サメ社会学者Ricky
1992年東京都葛飾区生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。アメリカ合衆国ポートランド州立大学へ留学。
サメをはじめとする海洋生物の生態や環境問題などについて発信活動を展開。
本HP『World of Sharks』での運営のほか、YouTube動画配信、トーク・プレゼンイベント登壇も行い、サメ解説のライターとしても活動。水族館ボランティアの経験あり。
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