レッド・ウォーター/サメ地獄 (Red Water)

DVDのパッケージは思いっきりホホジロザメですが、登場するのはオオメジロザメです。そして、舞台はやっぱり川ですね。

題名:レッド・ウォーター/サメ地獄
原題:Red Water
公開年:2003年
監督:チャールズ・ロバート・コーナー
主演:ルー・ダイアモンド・フィリップス

【かなりぼかしたあらすじ】
アチャファラヤ川で漁師をしているジョン・サンダースは、元妻ケリーの依頼で、川の上流、国立保護区内に建てられた石油採掘所の作業を手伝うことに。しかし、同じ川でサメの襲撃事件が発生し、次々に犠牲者が出てしまう。同じ頃、ギャングの手下であるアイス、ブレットは、裏切り者が川に隠した金を取り戻すようにと命令を受けてアチャファラヤ川を訪れていた。命と金を巡る、人間とサメの死闘が始まる・・・!

 

【ネタバレを含むあらすじ】
冒頭は平和な湖からスタート。釣りをしたり泳いだりと休日を楽しむのどかな田舎町。しかし、石油採掘所の採掘作業の衝撃で巻き上がる砂利の中から、巨大ザメが現れます。「採掘作業で眠っていたサメが目覚めちゃった」的なトンデモ設定にも見えて、先行きが少し不安になりますは、別にそういう設定ではないはずです・・・。んで、次の場面で皆が泳ぐ湖に突如サメが出現。若い女性二人が襲われ、一人が友人の目の前で食われてしまいます。最初にサメに気付いた方の女の子が殺されるのはなんだか切ないですね。

一方、漁師のジョン・サンダースは漁の収入が安定せず、資金繰りに苦しんでいました。ジョンは人情に訴えますが、これ以上銀行への支払いが遅れると船を差し押さえられるという漁師としては致命的な状況に追い込まれます。

時を同じくして海辺の豪邸。赤いウェットスーツに身を包んだブレットがサメを仕留めて豪邸に歩いていきます。カッコつけて黒ビキニの美女とチューしてますが、ぶらさげているのは人なんて全然襲わない可愛いドチザメ系のサメです(よく見えないので詳しい種類分からず。ホシザメかもしれません)。ブレットはギャングのリックから、裏切り者ジェリーが川に隠した300万ドルを見つけるという仕事の依頼を受けます。頭から海藻みたいなものが生えたいかにもバカそうなラッパー系犯罪者アイスもそれに同行することに。

さて、舞台は川に戻ります。地元のじいちゃんが孫を連れてボートで釣りに出ていました。ナマズが釣れないじいちゃんの竿にでかい当たりが!頑張るじいちゃんでしたが、引っ張られるまま水に落ちてしまいます。「誰にも言うなよ~」とか呑気に泳ぐじいちゃんでしたが、水中に引きずり込まれ殺されてしまいます。釣りが禁止されている保護区なのに「祖先はルイジアナを買ったくらいの時代から釣りをしていたんだぞ~」と無視して釣りをしていたので罰が当たったのかもしれません。

少年のボートはどういう経緯か走り続け港に到着(少年運良すぎでしょ)。ジョンとその相棒エメリーに拾われ、ショック状態の少年は、サメの襲撃事件を伝えに来た保安官に引き渡されます。

保安官と入れ違いで、ジョンの元妻ケリーが同僚のジーンと共に登場。なぜかすげえ官能的な音楽と描写なのですが、何の意味があったのか不明。まあ、ケリーが美人なので良しとします(笑)。

ケリーとジーンはジョンの腕を見込んで、川の上流で行っている天然ガス採掘に協力を求めます(ジョンはかつて石油採掘の仕事をしていました)。ジョンはかつて事故を起こしたことに関して負い目を感じていて最初断りますが、結局協力することを決めます。

ちょうど同じ港。出所したばかりのジェリーはブレットとアイスに捕まり、三人で金を見つけに行くことに。アイスのこの海藻みたいなふざけた髪型はどうやってセットしているんだろう・・・。

 

翌朝、ジョンたちは夜明けから船を出し目的の採掘所に向かいます。ジーンが携帯を水に落とすのは、助けが呼べなくなるというフラグですかね・・・。

船で進む途中でジョンは騒がしい場面に遭遇。死んだ女の子の父親が金持ちかなんかで、サメに懸賞金をかけるもんだから、バカな悪乗り連中が銃や銛を水中にぶっ放しています。なんで映画に登場するこういう連中は揃いも揃って闇雲に銃撃つことしかできないバカなんだろうと疑問に思いますが、そこにまともな奴がいたらそいつが主人公になってしまうので、突っ込まずに進めましょう。

何故か途中でエメリーの里帰りをするという謎のイベントを挟み、次に橋の上で環境保護を訴えてカッコつけるガールスカウト(?)がサメに食われるというそこまで意味のないイベントをさらに挟みつつ、ジョン一同、ブレット一同が石油採掘所に集結。舞台が整いました。

ジョンの指導で採掘作業を進める中、サンプル採集で潜っていたケリーが金を探していたブレットと遭遇。ジェリーがあわよくばブレットを死なせようとしたところをケリーが助けます。そのままお互いやりたいことをやればいいものを、ジーンはブレットたちを競合の石油会社だと決めつけてがギャーギャー文句を言い、ブチ切れたアイスがジーンの足を撃ってしまいます。

ブレットたちが全員を人質にとったため採掘作業がほったらかしになり、ガス噴出の危機が。ジョンたちは慌てて直そうとしますが、結果大爆発が起き、作業員二人が犠牲になります。

二人の死を悲しむ間もなく、ブレットはジョンと現場責任者のハンクに水が濁らないように吹き出る泥を止めるように命令されます。ハンクが潜ってバルブを閉めますが、そこにサメ登場。24時間以内に女の子とじいさん、次の日にまた一人食ってるのに、デブのおっさんをさらに食うとは、もはや突っ込む気にもならない食欲です。

噴き出してくる血を見て勇敢にも飛び込むジョン。ハンクの腕を発見した後、サメに追いかけられますがなんとかボートに上がります。エメリーが「Stay still!」とジョンにアドバイスした後結局ジョンが急いで泳ぐこのシーン、なんとなく好きです。

さて、ジョンたちは危機的状況ですが、ブレット達も困りました。でっかいサメ(しかも食欲異常)にうろつかれては金を探せません。ブレットはダイナマイトを見つけて、水中銃でサメに打ち込んで吹き飛ばそうという計画を立てます。「水面から狙えばいいのに、何で潜るんだろう」という突っ込みを先に置いて映像を見ますが・・・、暗い・・・。ぶっちゃけよく分かんない。部屋を真っ暗にして、画面に顔を近づけるという、ポリゴンが登場するアニメでは絶対にやってはいけないことをして観ていると、水中に沈む車に立てこもったブレットが頑張るも、水中でダイナマイトが不発になるという不運もあってサメ殺害に失敗したということがようやく分かります。

さて、物置的なところに閉じ込められたジョンたちは、出血多量のためかジーンを失います。一同ブルーな気持ちになっているとブレットが乱入してケリーを連れ去ります。川から上がった後に「I’ll think of something」と言っていたので何を思いつくのかと思ったら、ナイフをつきつけケリーの下着をチラ見せさせながらお喋り。ただ単にムラムラしただけかよ!

ジョンとエメリーは縄をほどいてブレットとアイスを襲撃しますが、現役の犯罪者を舐めちゃいけませんね。返り討ちにあって、金を探してくるように命令されます。ジョン、ジェリー、泳げないエメリーの代わりにケリーが潜ることに。

ジョンとケリーは先に金を見つけてエメリーを引き渡すよう交渉する計画を立てますが、ジョンがサメにタンクを噛まれたまま連れ去られて失敗。ジョンはサメに足を噛まれるも、採掘所まで登って辛うじて逃げ切ります。

ジョンが死んだと思って金の箱を開けようとするアイスは、ジェリーと共謀して金を独り占めするためブレットを殺害、サメの餌にします(お前は本当によく食うな)。ケリーたちも殺そうとするアイスたちでしたが、ジョンが水中で拾っていた銃を発砲し銃撃戦へ。ボートのガスタンクが爆発してジェリーは黒焦げにされ、水に飛び込んだエメリーはジョンに助け出されます。

ジョンはケリーを助けようとクレーンでボートに戻ります。ケリーをクレーンに乗せた後アイスと取っ組み合いになりますが、ボートが爆発して二人とも水へ。金のことしか考えないバカのアイスは、サメに金の箱を噛まれても箱を放さず応戦。さっさと逃げればいいのに、「You ain’t no shark. I’m the shark」とかバカなことほざいて紙幣を集めているうちに、サメに飛び掛かられて口の中へ。天性のアホラッパーです。

さて、もはや突っ込む気にならないけどあえて突っ込みたい底なしの食欲でジョンとケリーに向かうサメ。二人は採掘所の下の梯子で上に登ろうとしますが、出口が開かずサメに狙われます。絶体絶命の二人ですが、ジョンはドリルを動かすようにエメリーに指示、サメが大口開けた瞬間に合図してサメの口にドリルを落とし、内臓ズタズタにされたサメは血塗れで川に沈んでいきました・・・。

サメを殺してなぜか元妻といい感じになってチューし始めるジョン。せっかく手に入れたサメの歯も川に捨て、「賞金いらないよね」的な、ぶっちゃけジョンの金銭状況考えるとまずい気がするムードになり、エンドクレジットです。

 

【サメの生態に関する評価】
今回はオオメジロザメが登場する映画でした。DVDパッケージが表も裏も思いっきりホホジロザメが書いてあるので心配になりますが、割とまともなオオメジロザメでした。確かに鼻先が丸っこすぎてどちらかと言えばイタチザメっぽいし、尾びれがオオメジロザメにしては長すぎるのが気になりますが、CGと模型を上手に使い分けて頑張っていたと思います。抜けた歯が映るシーンでは「メガロドンかよ」と言いたくなるバカでかさでちょっと笑いますが、形自体はオオメジロザメの歯っぽいし、まあ良しとしましょう。

突っ込まざるを得ないのがその食欲です。一体1日に何人を食って、そしてまた食おうとするか・・・。確かにオオメジロザメは攻撃的な性格ですし、サメが人を食いすぎなのはいつものことですが、さすがに多いなと思いました。

ちなみに、映画自体の中でも説明されていますし他の映画レビューでも紹介していますが、オオメジロザメというのは、危険ザメのトップ3に入るサメの一種で、サメの中ではかなり珍しく、汽水域を超えた淡水域でも生息可能な珍しいサメです。なので、本作の場合は「サメが川に現れる」というのはトンデモ設定ではありません。

 

 

【映画に関する評価その他コメント】
映像の区切り方から察するに、テレビ映画なのだと思います。不必要な死亡シーンとサメが人を食いすぎるストーリー展開、どうも勢いで押している感じします。つまらない映画という訳ではないので時たま見直したくなるのですが、水中の映像が暗すぎるなど、所々文句つけたい部分はあります・・・。まあ、模型で頑張っている部分と、サメの倒し方が斬新なところは高評価です。