和名:ツマジロ
学名:Carcharhinus albimarginatus
英名:Silvertip shark
分類:メジロザメ目メジロザメ科メジロザメ属
CITES:記載なし
生殖方法:母体依存型胎生・胎盤タイプ
飼育難易度:★★★★☆☆(頑張れば水族館でも飼育可)
見れる場所(野生):太平洋・インド洋の亜熱帯海域に分布、沖縄では八重山方面に生息
見れる場所(飼育):沖縄美ら海水族館
【特徴】
鰭先が黒いツマグロというサメは水族館などでよく見かけますが、本種は「ツマジロ」、つまり鰭先が白いサメです。黒もオシャレですが、白もさわやかでいいですね。
ツマグロと同じように鰭先が特徴的で同じメジロザメの仲間であるツマジロですが、小型のツマグロと比べ、ツマジロは全長3mほどまで大きくなる大型のサメです。さらに、第二背鰭と臀鰭がツマグロと比較するとかなり小さいのもツマジロの特徴です。ちなみに、鰭先が白いサメはツマジロ以外にヨゴレというサメが知られていますが、ヨゴレはかなり大きく先が丸みを帯びた特徴的な鰭をしているので、すぐに見分けがつきます。
・・・と思ったのですが、某画像サイトでツマジロの写真を検索すると、ビックリするくらいヨゴレの写真がヒット(笑)。皆様、お間違えの無いように・・・。
【生態・行動など】
ツマジロは太平洋・インド洋に幅広く分布していますが、シュノーケルでもいけるような浅瀬を主な生息域とするツマグロと異なり、ツマジロは水深30m以上の島周辺など、深さのある場所を泳ぎ回っています。水深200m以上の深さにも潜るそうです。
2.5~3mほどにもなるツマジロはサバ、マグロなどの魚や頭足類(イカ・タコなど)に加え、小型のサメも捕食します。被害が多く報告されるような印象はありませんが、一般的なメジロザメ類より攻撃的と言われています。
生殖方法は胎盤を形成する母体依存型胎生で、一度に70~80㎝ほどの子供を10尾前後産みます。ちなみに、2018年7月現在美ら海水族館で飼育している2個体は、搬入当時92cm、94cmほどの大きさで、石垣島の沖合、水深60付近で捕獲されたそうです。
【人間との関り】
ツマジロはその美しい模様からダイバーに人気なようで、彼らの水中写真を撮ろうとするダイバーも多いのだとか。僕としてもお気に入りのサメなので水族館とかで気軽に見ることができたらいいのですが、生きたままの輸送が大変難しサメのようです。美ら海水族館で飼育中のツマジロは、とある職員さん曰く、小さい個体なので泳がせ続けることができたから運べたとか。
【チャームポイント】
なんといってもその鰭先の模様でしょう!青い水中の中で悠然と泳ぐツマジロの白い鰭先は、実に際立って見えます。僕自身は美ら海水族館でしか見たことがないですが、ジンベイザメやマンタの雄大さとはまた違った魅力を放っていたように感じます。また、最初にツマジロを見た2017年は水槽の奥の方を泳ぎ回るだけでしたが、翌年見に行くとより広く泳ぎ回るようになっていて、体も成長していたようで、そんな姿を見守ったこともあり個人的に思い入れのあるサメです。
【トリビア】
募集中です。
【参考文献】
Jose I. Castro 『The Sharks of North America』 2011年 p399
沖縄タイムス 『メジロザメの仲間「ツマジロ」を国内初公開 沖縄美ら海水族館 』 2018年7月19日アクセス
田中彰 『美しき捕食者 サメ図鑑』2016年 p61
美ら海水族館 『美ら海生き物図鑑』 2018年7月19日アクセス
仲谷一宏 『サメ ー海の王者たちー 改訂版』2016年 p52
【ギャラリー】
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