ドチザメ (Triakis scyllium)

和名:ドチザメ
学名:Triakis scyllium
英名:Banded hounndshark
分類:メジロザメ目ドチザメ科ドチザメ属
CITES:記載なし
生殖方法:卵黄依存型胎生
飼育難易度:★★★☆☆☆(頑張れば一般家庭でも飼育可 )
見れる場所(野生):南シナ海を含む北大西洋日本では東北以南の海に分布
見れる場所(飼育):アクアワールド大洗水族館、名古屋港水族館、アクアマリンふくしま、仙台うみの杜水族館、京急油壺マリンパークなど多数

【特徴】
トラザメやネコザメなど高確率で水族館にいるサメの中で、最も典型的と言えるサメ型をしているのはこのドチザメでしょう。丸く短い吻と楕円形の独特な目は愛嬌たっぷりで、仏のように穏やかに海底でじっとする様子は「人食いザメ」というものがいかに偏った見方であるかを物語ってくれます。

全長は最大で1.5mほど。第一背鰭と第二背鰭はほぼ同じ大きさで、第一背鰭は胸鰭と腹鰭の中間にあります。体色の濃さは個体差がありますが、総じて全身に暗くて太い縞模様があり、不規則に黒い斑点が散らばっています。

【生態・行動など】
ドチザメは浅い海に住んでいて、海草の茂る浅瀬や岩場、砂泥底などで大人しくしていることが多いです。ネムリブカなどと同じく、泳ぎ続けなくても生きていけるサメです。汽水域にも進出することができ、2015年には愛媛県にある今治城という城の堀で、ドチザメが泳いでいるのが目撃されました。この堀には海水を取り入れているそうで、海にいたドチザメが迷い込んだものと思われます。ダイバーが出会うことももちろんありますが、こちらから刺激しない限り大人しくしているか、向こうから逃げてしまいます。極めて大人しいサメです。

生殖方法は卵黄依存型の胎生で、一度に10~20匹ほどの子供を産みます。春から夏にかけて出産し、場所によってはその時期にドチザメが岩場などに大集合していることがあります。

また、ドチザメは2016年、魚津水族館で単為生殖と思しき現象が確認されています。2012年から雌だけで飼育されていたドチザメが2匹の子供出産し、現在研究が進められているそう。世界で初めて飼育下で確認されたドチザメの単為生殖かもしれません。

産まれてから間もないと思われるドチザメの子供

 

【人間との関り】
下手をするといない水族館を探すのが大変かもしれない、ある意味最もポピュラーなサメと言えるでしょう。水槽の底で大人しくしているか、あるいはタッチングプールで「サメ肌」を体感させるために出迎えてくれます。

また、千葉県館山市にある伊戸のダイビングスポット「沖前根」では、漁業被害を減らすために餌付けされて集まっているドチザメの大群を見ることができます。「シャークスクランブル」、「ドチザメトルネード」と呼ばれるその数は圧巻ですが、ドチザメですので危険はありません。ときに「ドッチーズ」などと呼ばれ親しまれています。

ちなみに、僕は食べたことはないですが、ドチザメのお肉は湯引き等にすると美味しいそうです。

 

【チャームポイント】
ドチザメのチャームポイントと言えば、その顔ではないでしょうか。つぶらな瞳はホホジロザメやイタチザメのような真ん丸黒目とも、ツマグロやネムリブカのような猫目とも違う、少し頼りない感じの目は、ドチザメ人気の理由の一つだと思っています。

【トリビア】
募集中です。

 

 

【参考文献】
田中彰 『美しき捕食者 サメ図鑑』2016年 p71
仲谷一宏 『サメ ー海の王者たちー 改訂版』2016年  p184
沼口麻子 『ほぼ命がけ サメ図鑑』2018年  p101

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