シロワニが歯をむき出しに! 

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先日、すみだ水族館を訪れたときに面白い光景を見ることができました。

シロワニ(Carcharias taurus)というサメがめっちゃ顎を飛び出させていました。

ちなみに普段のシロワニはこんな顔です。

さっきの写真と比べるとだいぶスマートですよね。ただこの写真だと少し遠いので、別の水族館で撮影したシロワニの写真もお見せします。

歯をむき出しにして小さめの中にさらに小さい黒目がある顔を見て「怖い」とか「人食いザメ」とか非サメ好きに言われてしまうのですが、非常に大人しくて愛らしいサメです。僕も一度野生のシロワニと一緒に泳いだことがあります。

そんなシロワニが歯をさらにむき出しにして顎を出していると余計に怖がられそうですが、これはサメの骨格に関して学ぶチャンスなので簡単に解説します。

僕たちが先ほどのシロワニと同じようなことをしても難しいというのはすぐに分かると思います。なんとか顎を前に出そうとしても顔ごと前に出てしまうし、せいぜいシャクレさせてアントニオ猪木さんのものまねになるのがオチです(猪木さんオチにしてごめんなさい)。

では何故サメにはできるのか?

実は、サメの顎骨と頭蓋骨は別々になっていて、緩くしかくっついていないんです。より専門的に言えば、舌顎軟骨という骨に後ろから吊り下げられたような状態になっています。顎の骨と頭の骨が分離しているので顎の可動域が広がり、前に飛び出させることができるわけです。

たまたまこれが分かりやすい頭骨標本が家にあったので紹介します。

こちらはカスザメ(Squatina japonica)の頭骨標本ですが、かなり顎を飛び出させた状態で乾燥させました。

顎になる前のカスザメです。

普段のカスザメはエイに勘違いされるほど平べったいので、初めて見た方はこれがカスザメの頭骨とは分からないと思います。

 

サメは恐竜よりもはるか前にその祖先が誕生して今まで進化してきた生物です。こうした顎の動き一つとっても、太古の海で獲物を捕らえて生き延びるよう進化してきた結果と思えば、ロマンがありますよね。

野生のサメを見て学べるのが一番ベストだと思いますが、なかなか会いに行けないし長時間じっくり観察するのは難しいです。しかし、水族館では閉館時間までたっぷり観察できますので、水族館に次ぎ行くときはサメがどんな動きをしているのかぜひ注目してみてください。

投稿者プロフィール

1992年東京都生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。アメリカ合衆国、ポートランド州立大学に留学。

HPやYouTubeでサメなどの海洋生物・水族の生態を紹介、環境問題の解説を行っている。サメや関連イベント参加、水族館巡り、ダイビング、標本作製などサメや生き物活中心の生活を送る。水族館のボランティアスタッフの経験あり。トークイベントのプレゼンターやライターとしても活動。

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コメント

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